2024年のデータを整理出来たので、そのふりかえりをしたいと思います。
売上や稼働率の絶対値は基本的に公表していないので、分かりにくいとは思いますがご容赦下さい。増減の相対的な数値や、統計の一部などでは数値を出しているところもあります。
■売上目標/達成度
年間の売上:XX万円(目標達成率91%) ⇒ ×
目標へは全く届きませんでした。
新型コロナの社会的な影響が小さくなっていく中、売上は徐々に回復すると期待していたのですが、あまかったです。
■売上の推移と傾向
目標成率は91%、対前年では98%、対2019年(コロナ前)で88%です。
直近5年の売上げの推移は次のような感じです。
2020年 対前年で約36%減少 ↓
2021年 対前年で約19%増加 ↑
2022年 対前年で約2%増加 ↑
2023年 対前年で約14%増加 ↑
2024年 対前年で約2%減少 ↓
2010年9月のオープン以来、15年目に入りました。2017年までは順調に右肩上がりでしたが、2017年をピークに減少がはじまりました。2020年に新型コロナの影響で売上を大きく下げ、2021年から回復してきているという状況でした。
2024年に入ってからは3月まではほぼ計画通りに回復していたのですが、4月から潮目が変わってきて目標値を下回るようになりました。特に8月〜12月は前年比でも90%前後になり、厳しい状況でした。
■客数・客単価・新規顧客数
前年と比較すると、客数が減少して客単価が少し増加しました。
客数はコロナの影響を最も大きかった2020とほぼ同じという低い数値になってしまいました。
客単価は少し上昇して、過去最大となりました。これは2023年の7月に値上させていただいた影響が大きいと思います。
客単価の増加分が客数の減少分をカバーしきれず、売上が減少したという状況です。値上が客数の減少に影響したかもしれません。
また、新規顧客数も前年から大きく低下しました。コロナが直撃した2020年の新規顧客数を下回っています。閉店することを考慮し、有料の販促を停止したという事情はありますが、それにしてもひどい状況です。これが客数の減少に直結しています。
■稼働率
前年と比較して少し減少しました。
防音室ごとの比率には差がありませんでした。
■利用方法
利用方法として、個人練習、レッスン、リハーサルで分けて考えています。個人練習が一番多く、次いで、レッスン、リハーサルの順番なのは今までずっと変わりません。
各利用方法の比率は、前年と比較してほぼ同様です。
■お客様の傾向
一番気になっているのは、移動方法で電車利用の比率が2018年から少しづつですが減少傾向にあることです。2024年も少しですが減少していて、これで7年連続です。
その他、2024年のお客様の属性は、次のような感じです(人数ベース)。
・25〜44歳がメインでほぼ半数。男女比は32%と68%で女性が多い。
・楽器の人数はピアノがダントツ。続いて、歌、サックス、フルート、アコースティックギター、クラリネット、バイオリンの順。
・来店の手段は57%が電車、残りが徒歩、自転車、バス。
・住居は集合住宅が81%。
・職業は会社員が57%、つづいて先生/プロのミュージシャン、主婦。
■販促
前年と比較して、大きな変化はありませんでした。
スタジオアイシャを知ったきっかけは80%がネット検索、11%が紹介です。
販促はネットを最大限活用して、出来るだけ無料/自前での販促をしています。
有料の販促もネットに集中し、費用を極力抑えています。
また閉店の予定であることを考慮して、途中から有料の販促は停止しました。
■まとめ
2010年のオープンから順調に売上が伸びてきましたが、2017年の後半から潮目が変わってきたと感じています。例えば、新規顧客数が減少するなど、ネガティブな要素が増えてきました。そして2018年の後半に売上で表面化してきて、それ以来、売上は減少傾向でした。
そんな傾向の中、2020年は新型コロナの影響で売上が激減しました。準備をすすめていた2号店の計画を中断して、何とか厳しい状況を乗り越えることを優先しました。しかし不幸中の幸いというか、2号店のために蓄えていた資金があったため、倒産という最悪の事態は避けることが出来ました。また、持続化給付金など支援策のおかげもあって、ダメージは最小限で切り抜けることが出来ました。
その後は新型コロナの影響が長引く中、2号店の計画を白紙に戻し、今後の事業について再検討することにしました。売上は良かったり悪かったりを繰り返しながら少しづつ回復して、2023年はコロナ前の89%まで回復しました。2024年はさらに回復して、コロナ前と同じレベルまで売上は回復すると予想していましたが、前年とほぼ同じ、98%で着地しました。
土日の利用は個人練習の利用を中心に、かなり回復していますが、平日の利用はまだ回復が遅いのが現状です。
また、2023年の7月から値上げさせていただいたこともあり、客単価は増加しましたが、それ以上に顧客数が減少しました。値上は予想以上に客数に影響したのかもしれません。
そして今後の事業について検討した結果、諸事情から2025年の春ごろに閉店する決断をしました。14年以上この事業を続けてきましたが、15年目で幕を引くことになりました。まあ本当に、人生いろいろありますです。
次はこの2024年のふりかえりをベースに、2025年の方針を検討したいと思います。これについては、追って別の記事にする予定です。
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