音楽スタジオの起業日記

studio Aisya(スタジオアイシャ)
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個人練習向の音楽スタジオをはじめてみたいと思ったきっかけ

私は35歳でサックスを吹き始めて、それが楽しくて仕方なかった
のですが、一番困ったのは練習場所でした。

賃貸マンションに住んでいた私は、当然部屋で大きな音は
出せません。練習場所をいろいろ調べて、会社の帰りに近くの
カラオケボックスで練習することにしました。

カラオケボックスは安いし会社の近くにあったので大変
ありがたい存在でした。しかしカラオケボックスで練習を
始めると、隣の部屋の音がおもっきり聞こえてきます。
逆に隣の部屋には初心者のロングトーンという、かなり不快な
音がつつぬけなわけです。
隣の人におこられたり、部屋を覗かれたりということも
ありました(気持ちは良く分かります)。ある時、隣の
人に壁をドンドンたたかれることがありました。それが、
なんとも言えない恐怖感で、以来カラオケボックスに
行けなくなってしまいました。

次は少し遠くても音楽スタジオの個人練習というシステムを
利用しようとしました。このシステムは、当日の予約かつ
少人数の利用限定で、安価に利用できるものでした。
しかし会社帰りの時間は通常の予約でうまっていることも多く、
都合のいい時間がなかなか空いていません。利用できても、
防音の設備が電子楽器向のためか、サックスの音があまり
響かない。これは贅沢なのかもしれませんが、あまり練習が
楽しくありません。

最後の手段で、組立式の防音室を購入し、部屋に設置しました。
使ってみると防音もしっかりしているし、1畳程度と狭い
割にはバランスよい響きで自分の音が聴きやすい。
これでいつでも快適に練習出来ると思ったのもつかの間、
仕事が忙しくなり毎日のように午前様状態に。疲れている
というのもありますが、防音室があっても深夜だと迷惑に
なるかもしれないと心配で、練習出来なかったりしました。

結局、週末しか組立式防音室は利用できないという状況が続き
ました。6畳ワンルームの私の部屋には約1畳分は組立式防音室が
占め、週末の練習以外では高価(数十万円)な邪魔者と化して
しまいました。その組立式防音室を見ながら、こんな設備が
必要な時に必要なだけレンタル出来たら便利なのにと考えて
いました。

自分だけではなく、友達に聞いてもインターネットで調べても、
サックスをはじめアコースティック楽器の練習場所に困っている
人は多いようです。
そんな人たちに快適で安価な練習場所を提供できたら喜んで
もらえるのでは、そう考えたのがこの事業を考えたきっかけ
でした。


楽器の演奏者人口

この事業の収益性を検証するために、楽器の演奏者人口を把握する必要がありました。

探してみると国で定期的に実施している「社会生活基本調査」という統計データが
ありました。この調査の最新データ(2006年)によると、全国平均で楽器の
演奏者人口は以下の通りです。


■10歳以上の1年間に1日以上の楽器演奏人口比率は10.5%
  (対 10歳以上の人口)


この事業のコアターゲットは
「アコースティック楽器を演奏する集合住宅(防音設備なし)に住む大人」
です。

社会生活基本調査のありがたいところは、細かなセグメントで生データを公開して
いるところです。年齢と楽器を演奏する頻度別にデータを集計できるので、
生データを25歳以上かつ演奏の頻度を1年間に40日以上(約1回/週)に絞って
集計してみました。


■25歳以上で1年間に40日以上の楽器演奏人口比率は2.4%
  (対 25歳以上の人口)

■25歳以上で1年間に40日以上の楽器演奏人口比率は2.0%
  (対 総人口)

このデータは全国平均なので、地域のばらつきは配慮されていませんが、
足掛かりには十分です。

ということで「楽器を演奏している大人の人口は対総人口で2.0%」という数値を
利用しています。


■関連情報
総務省統計局「社会生活基本調査」
タグ:楽器 人口


防音室シェアリング

スタジオアイシャは、音楽スタジオというカテゴリでいろいろ
説明させていただいています。音楽スタジオという一般的な
カテゴリで説明した方が、提供する価値が伝わりやすい
という判断からです。

しかし、私の心の中ではもう少し別のカテゴリがしっくりきます。
それが「防音室シェアリング」です。もちろん、そんなカテゴリは
ありません。

「防音室シェアリング」について少し説明すると、「シェアリング」は
「カーシェアリング」の「シェアリング」と同じで、「共有する」
という意味です。防音室を複数の人で共有する、そういうビジネス
モデルです。

そういう視点で考えると、店舗で防音室をレンタルする手法以外にも
ビジネスを発展出来ると思います。世の中には、防音室がたくさん
あり、常に使われているわけではありません。アビテックスがある
一戸建て、防音マンション、音大の練習室などなど...これらの
防音室をシェアすることが出来れば、楽器の練習場所を確保できる
人が増えると思います。

所有から共有へ。
今の日本で、大きなトレンドになることだと感じています。

そういう方向で、今後のビジネスを展開していきたいと思っています。
スタジオアイシャは、その第一歩でもあるわけです。もちろん、
第一歩でコケたらそれまで、コケるわけにはいきません。

そんなビジネスを展開するのに、志をおなじくするパートーと
どんどん連携していきたいと思っています。その方が、効率的なことは
もちろん、楽しいからです。多くのパートナーとハッピーを
共有したい、そんなビジネスを目指しています。

■studio Aisya (スタジオアイシャ)
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